暗記が苦手な中学生、どうやって覚えさせればいい?

何時間やっても覚えられない。そんな子は珍しくない

保護者の方から、こんな相談をいただきました。

中1の娘が、英語を何時間やっても覚えられません。1月から12月まで覚えるのに5時間かけても、ほとんど残りませんでした。

勉強していないわけではありません。

時間もかけています。

保護者の方も一緒に付き合っています。

それでも覚えられない。

そうなると、

「もっと長くやらせるしかないのかな」

と思ってしまいますよね。

でも、5時間やってほとんど残らないなら、さらに時間を増やす前に、やり方を変えてみた方がいいと思います。

先に変えたいのは、勉強時間ではなく覚え方です。

小学校ではそれなりに点が取れていたのに、中学校に入って急に苦しくなる子もいます。

中学校では英単語、文法、理科や社会の用語など、覚える量が一気に増えます。

そこで初めて、暗記の苦手さが目立ってくることもあります。

暗記が苦手な子に、長時間やらせても残らないことがある

5時間やって、ほとんど残らない。

そうなったとき、

「あと1時間やろう」

ではなく、

「このやり方で本当に覚えられているかな」

と考えてみます。

見るのは、何時間机に向かったかではありません。

最後に何個言えるようになったか。

こちらです。

覚える時間を増やすより、思い出す回数を増やす。

この考え方に変えるだけで、暗記のやり方はかなり変わります。

一度に覚える量を、思い切って減らす

例えば、1月から12月までを一気に覚えようとしないことです。

今日はJanuary、February、Marchだけ。

社会なら、10個ではなく、まず3個。

このくらいでも構いません。

英単語を20個まとめて覚えようとして、ほとんど残らなかった生徒がいました。

そこで5個ずつに分けて取り組むようにすると、少しずつ覚えられるようになりました。

20個中2個しか残らないより、

5個中5個が残る。

まずは、こちらを目指します。

少ない量を確実に覚えて、それを少しずつ増やしていく方が、結局は早いことがあります。

暗記は「見る」より「思い出す」

暗記が苦手な子を見ていると、

「覚える時間」

はかなり長いのに、

「覚えたか確認する時間」が少ない

ことがあります。

ノートに何度も書いて覚えようとしていた生徒がいました。

かなり書いていました。

ところが、ノートを閉じて言ってもらうと、ほとんど出てきませんでした。

書いている間は、文字を見ながら写すことが中心になっていたのです。

覚えたかどうかは、

何も見ない状態で出てくるか

で確認します。

流れは簡単です。

見る → 隠す → 言う → 確認する

例えば英単語を3つ見ます。

一度隠します。

日本語を見て英語を言ってみます。

出なかったものだけ、もう一度見ます。

また隠します。

これを繰り返します。

ずっと眺めたり、ずっと書き続けたりするより、

「思い出そうとする時間」

を増やしてみてください。

暗記カードは「作る」より「使い方」が大事

今回の相談では、暗記カードを作ることも考えているとのことでした。

暗記カード自体は、よい方法だと思います。

ただし、大量に作って、それだけで勉強した気にならないようにしたいところです。

まずは3〜5枚で十分です。

カードを見る。

隠す。

答えを言う。

確認する。

言えたカードはいったん外す。

言えなかったカードだけ、もう一度やる。

この使い方なら、

「覚えたもの」と「まだ覚えていないもの」

が分かりやすくなります。

20枚、30枚と一気に回すより、最初は少ない枚数から始めてみてください。

英語は、意味や場面とセットで覚える

英語は、ただ文字を丸暗記しようとすると、かなりつらくなります。

例えば、

thisは近くの「これ」。

thatは少し離れた「あれ」。

Whoは「だれ」。

Whenは「いつ」。

Whereは「どこ」。

というように、意味と一緒に覚えます。

できれば、

実際に使う場面をイメージする

となお分かりやすくなります。

目の前の鉛筆を指してthis。

少し離れた時計を指してthat。

そんな確認でも構いません。

「英語の文字を覚える」だけでなく、

「この言葉は、こういうときに使う」

までつなげると、残りやすくなる子もいます。

覚えた直後だけで終わらせない

その場では言えた。

「覚えた!」

と思って終わった。

でも翌日には忘れている。

これは珍しいことではありません。

一度覚えたら、

覚えた直後 → その日の夜 → 次の日

くらいの間隔で、短く確認してみてください。

また10分、20分勉強する必要はありません。

「昨日の3つ言える?」

と確認するだけでも構いません。

一度覚えたものを翌日に確認すると、かなり忘れていた生徒もいました。

それでも何日か繰り返しているうちに、だんだん思い出せるものが増えてきました。

長時間を1回。

ではなく、

短時間を何回か。

暗記が苦手な子には、こちらの方が合うことがあります。

保護者の方にできること

今日から始めるなら、覚える数を3つに減らしてみてください。

そして、

見る → 隠す → 言う

をやってみます。

3つ言えたら、その日はそこで終わっても構いません。

今週は、

「今日の3〜5個」

と、

「昨日覚えたもの」

を毎日少しずつ確認します。

声かけも、

「まだ覚えてないの?」

ではなく、

「今日は3つだけにしよう」

「昨日の3つ、まだ言えるかな?」

くらいで十分です。

避けたいのは、

何時間も続けること。

一度に10個、20個覚えさせること。

「覚えるまで終われない」とすること。

そして、意味も分からないまま何十回も書かせることです。

頑張っているのに残らないなら、努力を増やす前に、方法を変えてみてください。

まとめ|暗記が苦手なら「少なく、何度も、思い出す」

家庭学習では、

「今日は2時間勉強した」

という時間がどうしても目につきます。

でも暗記では、

「最後にいくつ言えたか」

も見てあげてください。

家スタ!でも、一度にたくさん進めるのではなく、その子の様子に合わせて量を調整しながら、繰り返し取り組むことを大切にしています。

少なく、何度も、思い出す。

まずは今日、3つからで大丈夫です。

-自宅学習法