小学生の保護者の方から、
「最初はやる気があったのに、だんだん続かなくなってしまって」
という相談をよくいただきます。
ドリルを用意して目標も一緒に決めたのに、数日たつと机に向かわなくなる。
その様子を見ると、どう声をかければいいのか悩んでしまいますよね。
ただ、ここで知っておいてほしいのは、目標が続かないこと自体は決して珍しいことではないという点です。
小学生は、先のことを考えて行動したり、自分で自分をコントロールしたりする力が、まだ育っている途中の段階にあります。
続かないのは、意思が弱いからでも、性格の問題でもありません。
実は、家庭でかける言葉ひとつで、目標との向き合い方は大きく変わります。
目標を大人の基準で決めすぎていませんか
毎日ドリルを二ページやる
必ず夕方に勉強する
一週間休まず続ける
大人から見ると、とても現実的で正しい目標に見えますが、小学生にとってはこの「きちんとした目標」が負担になることがあります。
一度できなかっただけで、「約束を守れなかった」「自分はダメだ」と感じてしまい、次に取り組む気持ちが下がってしまうからです。
本来、目標は子どもを縛るためのものではなく、続けるための目安であるはずです。
今日は少しできた、昨日より早く始められた、声をかけられなくても机に向かえた。
こうした小さな前進を積み重ねられる目標のほうが、結果的に長く続いていきます。
結果よりも取り組みを先に認める声かけ

家庭では、どうしても結果に目が向きがちです。
何問できたか、何点取れたか、間違いはいくつあったか。
もちろんそれも大切ですが、目標が続く子の家庭では、声をかける順番が少し違います。
「今日は机に向かったね」「自分から始められたのがよかったね」といったように、まずは取り組んだことを認める声かけが先にあります。
こうした言葉をもらうことで、子どもは自分の頑張りをきちんと見てもらえていると感じます。
この安心感が、「またやってみよう」という次の行動につながっていきます。
小学生にとって、目標を続ける一番の原動力は、結果よりも安心感です。
できなかった日の声かけが分かれ道になります
目標が途切れてしまうきっかけは、できなかった日であることがほとんどです。
疲れていた日や、学校で嫌なことがあった日、ただ気分が乗らなかった日もあるでしょう。
そんな日は誰にでもあります。
そのときに、「だから続かないんだよ」「またできなかったの」と言われてしまうと、子どもは目標そのものから距離を取るようになります。
一方で、「今日は疲れてたんだね」「明日、少しだけやってみようか」と声をかけてもらえると、「やめた」のではなく「今日はお休みした」という感覚に変わります。
続いている感覚を守ることが、目標を切らさないための大切なポイントです。
親が管理しすぎないことも大切です
子どものためを思うほど、毎日声をかけ、毎日確認し、毎日指示を出してしまいがちです。
でも、目標が続く子ほど、少しずつ自分で考える時間を持っています。
今日は何をやる予定だったっけ。
どこまで進んでいたんだっけ。
指示ではなく問いかけに変えるだけで、子どもの意識は「やらされている」から「自分で決めている」へと変わっていきます。
主役は子どもで、親は横で支える存在。
この距離感が、目標を長く続ける家庭の共通点です。
目標が続く家庭に共通すること
完璧を求めないこと。
できない日がある前提で考えること。
小さな前進を見逃さないこと。
目標が続く子は、特別な才能を持っているわけではありません。
家庭でかけられる言葉が、ほんの少しだけ子どもに合っている。
それだけの違いです。
毎日の何気ない一言が、子どものやる気を支え、続ける力を育てています。
長い目で見守っていきましょう。
