「うちの子、文章題になると全然できないんです…」
そんなお悩み、塾をやっていると、ほんとに多く耳にします。実はとても多いです。
計算はできるのに、問題文になると止まってしまう。読んでも何をすればいいのかわからない。
――これ、決して“頭が悪い”とか“努力が足りない”からではありません。
文章題が苦手な子には、共通した“つまずきのポイント”があるんです。
🌱ステップ① 「読む」ではなく「場面を思い浮かべる」

文章題が苦手な子は、問題文をただ「読む」だけで終わってしまうことが多いです。
たとえばこんな問題:
みかんが3個入った袋が4つあります。みかんは全部で何個ですか?
読むとすぐに「3×4」と気づける子もいれば、頭の中が真っ白になる子もいます。
ここで大切なのは「頭の中で絵を描く」こと。
「みかんの袋を4つ並べて、1つに3個ずつ入っている」
この“場面”をイメージできるかどうかで、理解の深さが大きく変わります。
ココがポイント
家庭では、
・実際におはじきやブロックを使って並べてみる
・絵を描かせて説明させてみる
といった練習がとても効果的です。
文章題を“文字の問題”ではなく、“絵のある場面”として捉える――ここが最初の一歩です。
✏️ステップ② 「何を聞かれているか」を言葉で整理する
次のステップは、「問題文のゴールを自分の言葉で言えるかどうか」。
たとえば、
1冊120円のノートを3冊買うと、いくらになりますか?
と聞かれたら、
「1冊の値段がわかっている。3冊分の合計を聞かれている」
このように“何を求めればいいのか”を自分の言葉で言い換える練習をしてみてください。
親が一緒に読んで、「何を聞かれている?」と軽く質問してあげるだけでもOKです。
この「聞かれていることを言える力」がつくと、算数だけでなく、国語の読解力にも良い影響が出てきます。
💡ステップ③ 「式にする前の会話」を大切に

文章題が苦手な子ほど、「式を早く書こう」と焦りがちです。
でも、文章題が苦手な子ほどなかなか正確に式を書くことができません。
実は式にする前の“会話”がとても大事です。
たとえば、
1個80円のリンゴを5個買いました。400円出すとおつりはいくらですか?
ここでは、
「80円が5個だから全部で400円」
「400円出すから、おつりは0円」
というように、実際のやりとりを話してみる。
一見簡単そうですが、頭の中で順序立てて考える“論理の力”が育ちます。
これ、実際私たちが子どもたちに教えているときに使うテクニックです。
親子で「どうしてそう思うの?」「他のやり方もあるかな?」と対話することで、考える筋力がしっかりつきます。
🌷家庭での声かけのコツ
文章題の練習で一番大事なのは、“正解を急がないこと”です。
途中で止まっても、考えるプロセスを認めてあげましょう。
「今の考え方、すごくいいね!」
「その絵、わかりやすいね!」
そうした小さな承認の積み重ねが、子どもの“自信”を育てます。
苦手意識が強い子ほど、「どうせできない」という気持ちを溶かすことが先決です。
🌈まとめ:焦らず、少しずつ「考える楽しさ」を
文章題の力は、一夜にして身につくものではありません。
でも、家庭でのちょっとした声かけやステップ練習で、「読める・考えられる・解ける」の流れが確実に身についていきます。
大切なのは、「できるようになる」よりも「考えるのが楽しい」と思える時間を増やすこと。
お子さんが少しずつ「自分でわかった!」と感じられるようになると、文章題はもう“苦手”ではなくなります。
家庭での学びにもう少しサポートがほしいときは、【家スタ!】の家庭学習システムもぜひ活用してみてくださいね。
自宅でも、塾と同じように“考える力”を育てるサポートができます✨
