肌寒い日が増え、本格的な学習シーズンに入りましたね。
二学期後半を迎え、お子さんのテストやワークを見ていると、
「問題文の意図を読み違えているな...」
「国語だけでなく、数学の文章題も苦手みたい」
と感じることはありませんか?
実は、多くの中学生の学力停滞の裏には、「読解力」の不足が潜んでいます。
この力がなければ、どれだけ知識があっても点数につながりません。
今日から家庭でたった10分取り組める、全教科の土台となる読解力アップトレーニングをご紹介します!
😥「読解力がない」と成績はどうなる?見過ごせない重大な課題
現代の中学生を取り巻く学習環境は、動画やSNSといった短文・視覚情報中心のコンテンツにあふれています。
そういえば、それに伴ってか、読書しない子供(ま、大人もですが^^;)も増えてきているのが現状です。
その結果、「長い文章を集中して読む力」が年々低下しているのが実情です。
全科目に影響する「理解の遅延」
読解力は、国語だけのスキルではありません。
読解力が足りないことで以下のような悪影響があったりします。
読解力が足りないと…
- 数学:複雑な文章題を正しく数式に変換できない。
- 理科・社会:教科書の説明文や資料の意図を把握できず、暗記学習に頼ってしまう。
- 英語:長文読解で文章全体の構造や筆者の主張を掴めない。
「集中力」と「意欲」の低下を招く
文章を読み解くのに時間がかかると、「難しい」「面倒くさい」と感じ、学習意欲が低下します。
また、長文を読む際に集中力が続かず、途中で読み飛ばしや誤読が増え、結果として学習効率が大きく落ちてしまいます。
うちの教室でもいます。
「よし、やるぞ」
と意気込んで始めても、10分後には他のことをしている子…
この課題を解決するには、「本を読ませる」といった漠然とした方法ではなく、「文章を構造的に捉える」具体的なスキルを家庭で身につけさせる必要があります。
💡たった10分で効果絶大!読解力を劇的に高める家庭トレーニング
お子さんの読解力を伸ばすために、特別な教材は必要ありません。
今使っている教科書や参考書、新聞記事などを使って、「読む質」を高めるトレーニングを1日10分実践してみましょう。
極意1:「要するに何?」を即答する「一文要約」トレーニング
文章の核心を掴む力を鍛える最も効果的な方法です。
トレーニング方法
- 教材選定:お子さんが今学習している教科書や、興味のあるニュース記事など、300字〜500字程度の文章を用意します。
- 実践ステップ:
- 文章を一度、時間を計らずに読ませます。
- 読み終わったら、その文章を伏せさせ、「この文章が言いたかったことは、要するに何?」と質問します。
- お子さんに40字〜80字以内で口頭で答えてもらいます。
ココがポイント
「主語は何?」「この人が一番言いたいことはどこに書いてあった?」と、文章の骨格を探る質問で誘導してあげましょう。短くまとめることで、本当に重要な情報を見抜く力が養われます。
極意2:「筆者の気持ち」を想像する「マーキング質問」法
特に現代文では、筆者の主張や感情の変化点を捉えることが重要です。
トレーニング方法
実践ステップ:
-
- お子さんに、教科書の解説文などを読ませながら、「これは重要だ」「筆者の意見だ」と感じた部分に、赤ペンやマーカーで印をつけさせます。
- 読み終わった後、保護者の方が印をつけた部分を見て、「なぜここをマーカーしたの?」「筆者はこのときどういう気持ちだったと思う?」と質問します。
- 感情や理由が書かれていない場合でも、「前の段落の内容から考えて」と、前後関係から類推する訓練をさせましょう。
ココがポイント
「ここは反対意見を述べているね。そこから筆者の本当の主張はどこにあるかな?」と、文章の構造(対比、例示、結論)を意識させる質問をすると効果的です。
極意3:「音読」で集中力と情報処理を一致させる
黙読では見過ごしがちな誤読を防ぎ、耳と目と口を使ってしっかりと情報を処理する練習をします。
トレーニング方法
実践ステップ:
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- 国語以外の教科書(理科や社会など)の興味のない単元を大きな声で音読させます。
- 音読中、保護者の方は一文ごとにストップをかけ、「今読んだ文の意味をもう一度言って」と質問します。
ココがポイント
「棒読みになっていない?」「句読点のところでしっかり息継ぎをしてね」と、話し言葉として相手に伝えることを意識させましょう。正確に発音することで、文章を頭の中で意味のある塊として捉える力が強化されます。
🌟まとめ:読解力は「知識」より「スキル」の家庭習慣!
読解力は、生まれ持ったセンスではなく、家庭での1日10分のトレーニングで確実に伸びる「スキル」です。
まずは「一文要約」から試してみてください。お子さんが文章の核心を掴む楽しさを覚えれば、自然と学習全般への意欲が向上します。
このスキルは、高校入試やその先の大学受験まで、お子さんの自立的な学習を支える揺るぎない土台となるはず。
ぜひコミュニケーションの一環として、楽しみながら取り組んでみてください。